牡丹皮(ボタンピ)MOUTAN COUTEX

牡丹皮(ボタンピ)MOUTAN COUTEX
学名 Paeonia suffruticosa Andrews(Paeonia moutan Simus)(Paeoniaceae)

使用部位 根皮

本質 殺菌、消毒薬

適用 漢方処方薬で婦人薬とみなされる処方及び他の処方に配合されている。
と日本薬局方では書かれています。

漢方薬の専門書にでは、
品考 淡黄色の芯を有するものがある。特異な強い香りと清涼な味がする。長く貯蔵したものに光沢のある針状の結晶を出す事がある。これをペオナールという。
効用 味辛平、内の熱を散らして結滞を清め消す効があると書かれています。

汎用される漢方薬の桂枝茯苓丸に入っています。このお薬はドロドロ血液をきれいにするお薬として使用されます。このお薬にはいっている原料(生薬)をみると桂枝、茯苓、牡丹皮、桃仁、芍薬です。この中で、血をドロドロ血を奇きれいにするものとして牡丹皮と桃仁です。にもかかわらず、主薬ではありません。主薬は桂枝です。2晩目が芍薬、3番目が茯苓、やっと4番目で牡丹皮、最後に桃仁です。効果と原料を考えると牡丹皮桃仁丸の方がすっきりしませんか?
これが、漢方のおもいろい所。桂枝は身体の表面に作用します。解肌という肌のもつれをとります。肌のもつれとは、汗腺の機能がまだらになっているのを正常にします。汗がキレイに出ると、血液の水分を正常にします。汗をたくさん出すと血が濃くなるなんて聞いた事ありませんか?
これです〜!
漢方では営衛を調整するといいます。
そしてもう一つの茯苓(ぶくりょう)という生薬は、身体の中の水分代謝に拘っています。水分代謝の中でも茯苓はダムを役割をしていると考えられています。
茯苓は、血を潤すという役割もあります。
この二つの原料が主なドロドロ血をキレイにするのに大きな役割をしているというのです。これでも牡丹皮桃仁丸という名前にならなかった理由がわかなないです〜。
 なぜ?桃仁と牡丹皮が主薬ではないのか?血に作用するには、まず桂枝の身体の表面に作用する事が大切なのかもしれないぁ。
まだまだ謎が山盛り〜。

標本を観ると、左の方に結晶が見えるのですよ。時間が経つとこのような結晶ができる事があるのです。珍しいものですよ〜。