芍薬

学名:Paeonia lactiflora Pallas(Paeoniaceae)(ボタン科)

使用部位:根

本質:非麻薬性鎮痛薬、鎮痙薬

適用:主として漢方処方薬であり、鎮痛鎮痙薬、婦人薬、冷え症用薬、かぜ薬、皮膚疾患用薬、消炎排膿薬とみなされる処方及び処方に高頻度で配合されている。そのほか配合剤(婦人薬、胃腸鎮痛鎮痙薬など)の原料とする。と日本薬局方では描かれています。

成分:安息香酸を結合する変型monoterpeneであるpaeoniflorin(Ⅰ),albiforin(Ⅱ),oxypaeoniflorin,paeoniflorigenone,paeonilactones,その他安息香酸、タンニン:tetragalloylgucose,pentagallyoylglucose,hrxagalloyglucoseなどを含む。

漢方の専門書では、

品考として、大和芍薬あり、地物もあり、朝鮮芍薬あり。大和は質やや柔潤で外面にしわがあり時が経っても固くならないで微かに香りと少し甘渋の味がある。メーカーさんでのお取り扱いは、大深当帰や北海当帰などがありますが、大和当帰の品質が良いようで、私は大和当帰を使用しています。

効用:味苦平、結実とは凝りの事で、拘攣(こうれん)とは引きつれひきつかれの事を言う。よくたるみを引きしめて痛みを除く効があ流。結実も拘攣もゆるみからくるものである。と書かれています。

さて、漢方ではどのように考えていったらよいかですね。風邪によく使われれる葛根湯や麻黄湯や小青竜湯や桂枝湯にも入っています。風邪になぜ筋肉に関係するものが入っているのでしょうか?不思議ですよね〜。桂枝去芍薬湯と桂枝加芍薬湯があります。これは、桂枝湯から芍薬を除いたもをが桂枝虚芍薬湯で芍薬を倍量にしたものが、桂枝加芍薬湯です。こうしてお薬を比べてみると分かりやすくなるかもしれません。と言っても難しいですよね。色々考えてみると、芍薬は筋肉を血流をよくするようです。この辺あたりに芍薬の使い方のヒントがあるかもしれません。

成分を上記に載せましたが、この成分により新薬の開発がされるかもしれません。漢方に臨床には不十分な点が多いと思っておりますので、成分からの効果には言及していません。申し訳ありません。