脈診について

黄帝内経の素門中に脈要精微論篇第十七に脈を診るには、夜明けが最も適しているとあります。その理由は、人体の陰陽の気がまた騒ぎ乱れる事がないからで。前夜食べたあと長い時間飲食を摂っていないので胃気が盛んになってなく、体を激しく動かさない前なので経脈が盛大になっていない、その為絡脈も均衡を保っているので血も気も静かに体の中を循環しているから行き過ぎの所や足らない所の脈が判別できるのであると言っています。

まず、脈を診る人が健康である事。夜明けである事。この二つだけでもなかなか難しい。

弦脈や石脈や毛脈や鉤脈や代脈を判別する事ができるのだろうか?微・大・洪・浮・沈・革・数・遅・動・弱・滑・渋などから陰陽脈、上焦・中焦・下焦、肺・大腸・心・小腸・脾・胃・肝・胆・腎・膀・三焦などを判別するのは、どれだけ難しいのだと思う。

判りやすい脈もあることは確かだと思うのだが。例えば、妊婦の男女判別の脈。

研究すればするほど、困難になってくる東洋医学である。