乾燥性の咳嗽に用いられてきた。中国にこんな民話がある。『昔、海辺の村々を荒らし回る海賊の一団がいた。ある日、漁村を襲った海賊は穀物や食糧をさらった上、女子供を無理矢理に船に乗せ、孤島に連れ去った。数日後、他の漁村を襲うため海賊は、「女子共のこと、逃げ出す事もないだろう」と見張り番も置かずに船で出て行った。そんなある日、突然嵐がやってきて、海は大荒れ。島に残された女子共は海賊船が島に戻って来れないように海に沈めてほしいと水神の龍王に祈った、すると龍王はが願いを聞き入れてくれたのか、海賊船は大波にのまれ沈没し、二度と島には帰って来なかった。しかし、皆が喜ぶのも束の間、穀物がみるみるうちに底をついてきたのである。皆は空腹をこらえ、食べ物を探して島中を探し回った。鳥の卵、野生の果実、食べられそうなものは何でも集めった。その中にニンニクに似た野草の根っこがあり、似て食べルト甘みがあり、米のように飢えを凌ぐことができた。年が明けてしばらくすると、たまたま野草採りの人たちが島にやってきた。皆は小躍りをして喜び、今までのいきさつを話した。じっと聞いていた野草採りは、やがて首を傾げて尋ねた、「この島は荒地で作物は育たない。いったい何を食べていたのだ。」皆に例の根っこを見せられた薬草採りは、薬効のある植物に違いないと皆を連れ帰ると共に根っこも大事に持ち帰った。そして、栽培して使っていると咳止めや神経の鎮静に良いことが分かった。しかし、この植物に名前がないので、島で根っこの恵みを受けた人が「合わせて百人」だったことから百合(バイホー)を呼ぶようになったという。