脈数を下す!?

金匱要略の腹満寒疝病第二十条に「その脈、数(脈が速い)で緊(緊張した脈)でその上、弦(弦のような脈)を帯びていてその有り様が張った弓のつるのようで、この脈を指に先でもしてみてもピンと張っていて右にも左にも動かない。脈が数で弦であるものは、寒(冷え)であるから下す(下剤をかける)べきである。脈が緊で大のものは必ず心下が硬いのである。脈が大であって緊のものは陽中に陰があるのである。これは下すべきである。

通常、寒(冷え)がある場合は、下しではいけません。ではどのような事を言っているか?荒木性次先生は、見事に解説されています。この条文を寒を下すのは、間違いだと解釈するか否か?で基本的な考えが、違ってきます。傷寒雑論の難解さが見られる条文でもあります。