人参

薬局方では、オタネニンジンPanax ginseng C.A.Meyer(Panax schnseng Nees)(Panax schinseng Nees)(Aralieasceae)の細根を除いた根又はこれを軽く湯通ししたものである。

 本質 苦味健胃薬、非麻薬性止瀉薬、経口抗糖尿病薬

 適用 主として漢方処方用薬である。健胃消化薬、止瀉整腸薬、鎮痛鎮痙薬、保健強壮薬とみなされる処方及びその他の処方に比較的高頻度で配合されている、また、健胃強壮薬として各種配合剤に用いる。

中薬学では、性味 甘・微苦 微温                                  帰経 肺・脾                                            補気固脱、補脾気、益肺気、生津止渇、安神益智、補血、益気壮陽、扶邪袪邪とされています。

神農本草経(中国の生薬経典)では、気味:甘微寒、五臓を補い、精神を安んじて魂魄を定め、驚悸を止め邪気を除き目を明らかにし心を開き智を益すことを主る(つかさどる)、久しく服すれば身を軽くし年を軽くし年を延ぶ。とあります。

薬徴では、気味:甘微寒で心下痞堅、痞鞕、支結で傍ら不食吐喜睡、心痛、腹痛、煩悸を治す。

古方薬嚢では、気味:甘微寒でを潤し、しぶりを緩む。故に心下痞、痞堅、身痛、下痢、喜嘔、心痛、その他を治す。

漢方薬では、どこに入って、効くか?というのがとても大切になりますが、人参において微温と微寒で反対に別れているのですよ。不思議ですね〜。

私が以前冬に雨に打たれて喉が痛くなり、桔梗湯で数秒で改善した後、咳と黄色い痰が絡んでいた時に人参が入った漢方薬を飲んだ所、数秒で喉が楽になった事があります。通常黄色い痰を邪熱と捉えて冷やす事が原則になりますが、この時は温めてあげると都で素晴らしい効果があったのです。これって不思議でしょ。私が考えるのに人参は、虚熱を取るのではないかと思います。虚熱を取ると温まるのですよね〜。