学名 Glycyrrhiza uralensis Fischer またはGlycyrrhiza glabra Linne
使用部位 根
本質 消化性潰瘍治療薬 嬌味剤
適用 漢方処方薬であり、かぜ薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮痛鎮痙薬、鎮咳去痰薬、健胃消化薬、止瀉整腸
薬とみなされる処方及びその他の処方に極めて高頻度で配合される。
漢方の専門書(古方薬嚢)では、
品考 皮は薄く皺があり剥けやすく、色は松の木の皮に似ている。内部は黄色で中心より外に向けて縦に
多くの隙間がある。軽くガサガサとして折れやすい、また、中には重くきめ細やかにねっちりした
ものもある。味は甘い。
効用 緩和を主とし逆をめぐらす効あり、逆とは正に反する事で、めぐるとは元に戻せることである。故に厥を復し、熱を消し痛を和らげ煩を治す。
この生薬について、むくみが出る、血圧を上げるという情報が出ていますが、私の経験では全くありません。どころか甘草が入った漢方薬で血圧が下がったり、むくみが取れたりしています。
平成28年8月27日〜28日に行われた第33回和漢薬学会学術大会(会場:星薬科大学)で発表された東京薬科大学の黒田明平氏によると甘草単味でグリチルリチン酸の抽出量と半夏(ハンゲ)と一緒に抽出したグリチルリチン酸量を比べた所、半夏(はんげ)と一緒に抽出した時の方がグリチルリチン酸量が減少しているとの報告がありました。下記のサイトを御覧ください。
http://www.ps.toyaku.ac.jp/wp/kanposhigen/
また、製薬メーカー(一元)より漢方薬の副作用について、西洋医学で投与した時と東洋医学で投与した時で誤用と副作用を混合してはいけないとの資料もあります。
考える必要があるかと思います。